“DRAW”はもともと＜引っ張る＞＜線をひく＞から＜描く＞ことを意味します。「制作するぞ！」と身構える以前に肩ひじ張らずに、また脳みそを柔らかくして、漠たる中から少しずつおぼろげなるかたちが見えてくるような原初的で曖昧な領域・空間ともいえます。

方法もアイデアのメモ、イメージ・スケッチ、図面、コンピュータ描画など、様々でしょう。もちろん独立及び完結した作品として制作する場合もあるでしょう。 今回はそうした表現の発生段階での「ドローイング」に焦点を当て、表現に向かわせる内なる衝動、形にならないかたち、ぼんやりした輪郭などに迫ってみたいと考えます。そこから表現の生まれる秘密が垣間見られるのではないかと期待しています。多種多様なドローイングの現在に迫ります。

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