豪雪地の運動会に大興奮! 歌声響く林間学校

妻有日記投稿日:2012年03月06日

朝から降りしきる雪のなか、東北からのバスが三省ハウスに到着。一番遠いところからは、10時間以上もかけて松之山までやってきます。東北とはいえ太平洋側の人が多いので、地元では雪はあまり降らないのだとか。バスから降りたみなさんは、3メートルをゆうに超える積雪に圧倒されていました。はるばる雪深い集落へようこそ!

長時間のバス旅を経ても、子どもたちは元気いっぱい。自分の身体ほどの大きな荷物を抱えつつ、雪と戯れながらみんな笑顔。石巻や仙台、福島やいわきからのご家族、石巻の荻浜小学校のみなさんなど、合計40名以上。それに東京方面からご参加の方々を加えて60名を超える大所帯に。夏から数えて11回目を迎える林間学校、今回のメインは「雪の運動会」。赤青黄緑4色のチームを発表すると、子どもたちは「絶対負けない!」とやる気満々。


さて、運動会です。会場にはためく大漁旗は東北から送られたもの。鮮やかな大漁旗が雪に映え、目にまぶしいほど。荻浜小のみなさんは旗を指差し「あれ見て!」と嬉しそうでした。各チームには大人も子どもも混在し、メンバーも知らない者同士。最初は人見知りするかと思いきや、いざ競技が始まると「この競技に出たい人、集まれ!」という呼び声に子どもたちが殺到。オーストラリア大使館からの出場者もいれば、地元の小学生たちや十日町消防隊の屈強な男性たち、林間学校に参加した東北や首都圏からのみなさん、さまざまな企業や大学の参加者、そしてこへび隊。だれもかれもが初体験でリハーサルもなし。初対面の人びとと一緒に戯れ、ひとつのチームになって声援を送る運動会。これは感動的でした。


最後の競技「雪つみ」は、全員参加。大人たちで雪を掘り、リレーで運んで子どもたちが積みあげます。ところが、みんな力が入りすぎて「開始!」の合図前に雪を掘り始めたり、「雪を積むのは子どもだけ!」と言われても大人が手をだしてしまったり、反則続出(笑)。どのチームも、誰からともなく作戦が出てきて、そのチームなりの手法が生まれていくのは驚きでした。優勝チームは2メートルを超える、大人の背丈より高い雪の塔をつくりあげ、フィナーレにふさわしい盛り上がり見せました。


夕方から夜にかけては、高橋匡太さんによる光の花畑が開花する時間。林間学校の参加者も光の種を植えにいき、日が暮れる瞬間を高台から見守りました。暗くなるにともない光の輝きを増す花畑。夜を迎え、辺りが暗闇に包まれると、高台いっぱいに集まった人たちから「うわぁ、きれい!」と歓声があがりました。「なんだか泣きそうです」という人も。


今回の林間学校には、ユニットで音楽活動をしている「しのくに」がスタッフとして参加していました。彼らは震災後、こへび隊が石巻へ出張して行なった「大地の手伝い」に同行して荻浜小の行事に参加したことがあります。荻浜小の子どもたちは、このとき「しのくに」が歌った「今君に」という曲が大好きになって、なんと卒業式に歌うことにしたのだとか。荻浜小のみなさんは、震災と津波を体験したからこそ、「しのくに」が歌う歌詞が本当に胸に響いたのだと話してくれました。そこでこの夜は、卒業式に向けた歌の練習をすることに。林間学校の参加者にも参加を募ったところ、われもわれもと大勢があつまり、三省ハウスのサポータールームは満員御礼。荻浜小の子どもたちによる「今君に」の合唱をみんなで応援しました。

東北への帰りのバスが出発するとき、東京から参加した方が、「東北の方と、また春や夏、別の季節に妻有で集まろうって約束したんです」と話してくれました。越後妻有がさまざまな地域や多様な背景をもつ人びとをつなぐ接点となり、その縁がいろいろな出会いを巻き込んでつながりが育まれていく、そんな様子が感じられた林間学校でした。

撮影:橋本啓子(写真上から1〜4)

こへび隊 江口奈緒

コラム一覧へ戻る

大地の芸術祭の里スタッフ

越後妻有のアート作品やイベントなどの最新情報をご紹介します。

この作者の記事を読む

こへび隊

お客様を迎えたり、農作業、雪掘りまで、越後妻有の活動に参加します。

参加する

イベント
こへび隊キックオフミーティング
ニュース
大地の芸術祭サポーター・こへび隊募集中