石巻市立荻浜小学校卒業式

妻有日記投稿日:2012年03月24日

2012年3月21日春の到来にはまだもう少しかかると感じさせる寒風が吹き荒れる牡鹿半島にある荻浜小学校に通う生徒2人の卒業の門出を祝いに足を運んだ。


荻浜小学校のある石巻市桃浦地区は、東日本大震災による大津波により集落のほとんどが飲み込まれ破壊された。仮設住宅が集落内に建設されなかったこともあり、震災前は62世帯あったが今ではわずか5世帯まで減りその存続が危ぶまれている集落だ。当然、学校に通う子どもの数も減り現在は全校生徒9人である。


この荻浜小学校には夏冬の「越後妻有の林間学校」に全校で参加してもらった。校長先生、PTA会長、父兄の皆さんにも越後妻有の地を旅してもらった。夏には鬼太鼓座の皆さんと一緒に「南中ソーラン」を踊り、冬には「雪の運動会」で卒業する2人が500人の前で「選手宣誓」をし、皆で競技に参加した。


「大地の芸術祭」も何度か荻浜小学校に通い、瓦礫撤去や小川の清掃、学校行事に参加した。夏のキャンプの際には、何か催し物が出来ないかと「しのくに」というグループを誘い夜の体育館で小さなコンサートを開いた。「今君に」という「しのくに」の代表曲を、荻浜小学校の子どもたちはその曲をえらく気に入って、卒業式では「今君に」を全員で合唱することになっていた。



卒業式。卒業する2人は「お別れの言葉」の中で最後の最後に「今君に」を歌った。「今君に そばにいてほしい 今君が ここにいればいい」という歌詞。校長先生も歌っている。在校生7人も歌っている。


在校生7人のうち2人が春に転校する。生徒は5人になる。帰り際、校長先生から「(越後)妻有は何も無い。こことかわらない。何も無いところからも希望があることを学んだ。5人になっても林間学校に誘ってほしい。」と声をかけられた。


越後妻有はまだ雪の中だ。もうすぐ春になり雪が溶け、夏を迎える。暑い夏だ。夏は何をして遊ぼうか、また浜風を運んで来て欲しい。