8月29日 中里篇

北川フラム投稿日:2012年08月29日

越後田沢駅で河口龍夫(N061, 062)とアトリエ・ワン+東京工業大学塚本研究室の『船の家』(N060)を見たあと内海昭子の『遠くと出会う場所』(N046)が案内図上では近そうだったので歩いて見たら、かなりあった、とのこと。反省です。駅では駅から歩いての近場の案内を適確にしなくては。直ぐ直します。指摘大歓迎です。

田沢駅からミオン(ここは大岡さんが審査してくださった信濃川沿いの高校生の歌を彫ったオル・オギュイベの『いちばん長い川』(N006)の他、洪性都、坂口寛敏、ジャウメ・プレンサ、ジャン=フランソワ・ブラン、CLIPの作品が集積しているサイトです)までもかなりありますが、そこからまたあるイ・ソンテクの『龍の尾』(N059)は車でなければ厳しいですがブナ林のなかにあって気持ちがいいものです。

そう言えば、25日、そこから少し行った貝野小学校で小原宏貴さんの生け花ワークショップがありました。小原さんは果敢に現代美術の公募に応募してくる若き生け花界の期待の星です。話しも明晰で参加してみて楽しいものでした。氏の作品は倉俣へ行く桔梗原からも見える大作です。その近くのフレッツパークには故吉田明さんの焼き物公園『エターナル』(N034)がありますが、ここに槻橋修さんの『清津川プレスセンター「きよっつ」』(N058)があり、地元の人々と作った地域の模型があり、これには目がひらかれました。地元とやるといいですね。どこでもやれそう。

ここから284号線を上っていくと、山田良・綾子さんの取り壊された建材を使った美しい仕事『中里重地プロジェクト』(N020)があり、その先にはダダン・クリスタントのバリの『カクラ・クルクル・アット・ツマリ』(N056)があって棚田上に美しく並び、カラカラと爽やかに風に鳴っています。是非行って、スカッとして下さい。七ツ釜の公園にはアン・グラハムさんが全国の参加者と作った140メートルという長大な『スネーク・パス』(N021)がありますが、相変わらず辿って楽しいものでした。

一昨日、どうしても行けなかった青木野枝さんのライブがあって、残念でした。どんなものか楽しみだったのに。青木さんは人も知る鉄の作家です。ずっと妻有にかかわって下さっていて、地元からの信頼も篤い。西田尻には八幡神社の新作『空の水/苔庭』(N065)も蔵を使った『空の粒子/西田尻』(N052)も質と空間の拡がりと緊張は見事なものですが、清津峡に抜ける353号線上にある旧高道山小学校プール跡にある子どもとのワークショップの作品も可愛らしいものです。子ども達がよく溶接をしたと驚いたものでした。

ここから見渡す信濃川の対岸の風景は大きく豊かで爽やかです。この他に鉄の名作、リチャード・ウィルソンの『日本に向けて北を定めよ(74°33’2”) 』(N010)とおごそかな名がついている「ロンドンの私のお家」と、かのコールテンでできた鋼の公園、『ポチョムキン』(N019)があり、中里は実は鉄の大名作地なのです。

最後に清津峡近くの東京電機大学山本空間デザイン研究室と共立女子大学大堀ゼミの空家プロジェクト朝倉邸の仕事『なじょだい?』(N066)について感銘を受けたことを記しておきたい。いついっても、学生さん達が丁寧にワークショップをしていて気持ちがいいのです。こういう活動があって、この芸術祭が少しずつ広がり、深まっているのだと思います。ありがとう。