明後日新聞社文化事業部「朝顔苗植え」

妻有日記投稿日:2014年06月12日

明後日新聞社文化事業部 茂木真梨子です。今年の2014年3月に莇平を訪れてからすっかり集落のもつ不思議な魅力にはまってしまい、以来新聞社社員として加わりました。長く厳しい冬を越え、風景も緑に包まれた莇平集落。いよいよこれから夏を向かえようという頃、6月7日~8日、2日間をかけて、集落の恒例行事となっている「朝顔苗植え」「明後日田んぼ田植え」が行われました。
旧松代町莇平小学校校舎(現:明後日新聞社文化事業部社屋)に張られたぴかぴかのロープに、12年の長い歴史を繋いできた種から発芽した朝顔が、今年もすくすく伸びていきます。

莇平の一年を始めるこの重要なイベントに際し、アーティスト、集落の人々、都会の若者達が一同に会し、ひとつの作業に汗を流しました。例年校舎の2階から地上に降ろすロープ張りの作業はまだ雪が残る季節に行われるそうですが、今年はずれこみすっかり校舎の雪もとけきってしまいました。その分地上からの距離は高くなるので恐怖感もひとしおですが、頼れる集落の男衆と、経験豊富な明後日新聞社OBやアーティスト日比野克彦さん自身も窓によじ登りながらの果敢な作業によって無事完了。下では集落のお母さん達の鮮やかともいえる素早い作業によって朝顔の苗植えも順調に進み予定よりもずっと早い時間に作業も完了しました。





レジデンス兼芸術祭出品作品でもある「想像する家」の掃除などあらかた必要な作業を終えたら夜はお待ちかねのバーベキュー大宴会。旬の野菜や肉、野菜をつつきお酒も入ってへべれけになりつつ、旧知の仲も初めて顔を合わせる面々も関係なくめいっぱいにその時間を楽しみました。ふだんは蛙の声がこだまする静かな集落もその夜は若者達の笑い声が響き渡る、これも季節の風物詩となっているようです。

次の日は早朝から、みんなで朝食をともにし、いざ田植えに向かいます。明後日田んぼはもともと集落の中で使われなくなった水田を、都会から来る若者達に自給自足でお腹を満たしてもらおう試みで始まったもの。集落の方には下準備やさまざまなことをお世話になりつつ、若者達も意気揚々とたんぼに入っていきます。思ったよりずっしり沈む田んぼの深さと足の裏に伝わるなんともいえない感覚に盛り上がりつつ、手も足も泥だらけになりながら少しずつ田んぼが緑にかわっていきました。





「これがお米になるんだよね、なんかすっごく田んぼがかわいく思えてくる!」という喜びように集落の方も心なしか嬉しそう。



越後妻有のお米は本当に美味しくて、あのお米を作るはじまりに関われたこと、集落にお父さんお母さんが楽しそうにしてくれているということは本当に嬉しい限りです。稲穂がみのり、お米になるまでまだまだ作業は山積みですが、朝顔と一緒にその成長を見守っていけたらと思います。

集落のお父さんの堤で収穫して、いただいた蓮の花。とても鮮やかな色でした。



明後日新聞社10代目社員 茂木真梨子

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明後日新聞社文化事業部

松代・莇平集落にて、日比野克彦が社主をつとめる新聞社。住民と地域外サポーターとともに、明後日朝顔を育て、四季折々の行事の運営や明後日新聞を発行。

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