方丈村便り2

越後妻有里山現代美術館[キナーレ]投稿日:2018年08月14日

盆栽師平尾成志と鬼太鼓座、30分の真剣勝負! T366「TRANSFIGURATION HOUSE」(シャン・ヤン)

皆さん、T366「TRANSFIGURATION HOUSE」(シャン・ヤン)で展示している盆栽はご覧になりましたか?
古い家具や建具で構成された方丈です。色々な扉や引き出しが使われていますね。自分で開けたり閉めたりできる扉もありますよ。
内部へ入ってみると家具が本来持っていた木のテクスチャーや構造があらわになります。窓から繋がる色のついた糸でできた彫刻が、外部から内部空間へと視覚を導きます。ここは1つの空間のうちに起こる、内と外、文化と象徴といった、2面性の間での変容を描いた方丈です。
内部へ入り好きなだけ滞在して、ご自身の「変身」について空想できる好きな場所をみつけてくださいね。

方丈の内外には盆栽が飾られています。
これらは、十日町の盆栽愛好家の方々が大切に育てている盆栽に盆栽師が少し手を加えたものです。その盆栽師が、平尾成志さん。まだ30代の若い盆栽師です。大学在学中に訪れた東福寺の方丈庭園(重森三玲作)に感銘を受けたことから日本文化の継承を志し、故・加藤三郎氏に弟子入りし盆栽師を目指したのだそうです。
平尾さんならではの活動が「盆栽パフォーマンス」です。敷居が高そうな盆栽を身近に感じてもらうために、また日本文化やその背景をパフォーマンスで演じることから伝えていくために、という思いで日本のみならず世界各地で活動を続けていらっしゃいます。

パフォーマンス前、平尾さんはコラボレーションではなく対決だ、とおっしゃり、その言葉通り事前に両者綿密な打ち合わせを敢えて行わず、本番を迎えます。
午後5時半、突然太鼓の音が鳴り響き、松田惺山さんの笛の音と対峙するように、鋏を天に掲げる平尾さん。
約30分間の真剣勝負が始まりました。
パフォーマンスが進むにつれ、最初は池の周りの階段に腰を下ろしていた観客は、次第に池の中へ。
平尾成志VS鬼太鼓座の真剣勝負を真剣に見守りました。

午後6時。松田さんの笛の音が鳴り響く中、平尾さんが鋏を置き、パフォーマンスの終了を告げました。
この日完成した作品は残念ながら飾っていないのですが、引き続きT366の方丈では盆栽をご覧いただけます。
シャンさんの作品に入り、好きなだけおしゃべりをしたり、日本文化や盆栽の世界に触れてみてください。
平尾さんは次回9月上旬頃に、盆栽のメンテナンスいらっしゃる予定です。運が良ければ会えるかも!?
また、鬼太鼓座の皆さんは、8月18日(土)18時半から妻有神社で公演をされます。こちらも是非!!

スタッフ 岡本濃

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