方丈読書会 活動報告(3)

越後妻有里山現代美術館[キナーレ]投稿日:2018年11月19日

方丈読書会 活動報告
第3回 2018年10月19日(金)19時~
場所:十日町市市民交流センター「分じろう」
課題図書:忘れられた日本人 宮本常一著(岩波文庫)
参加者:10名

芸術祭閉幕から1か月あまり経ち、秋深く気温もグッと下がった夜に、 第3回「方丈読書会」が始まりました。

「早く行くならひとりで、遠くへ行くならみんなで行くのがいい。」

細かな言い回しは違っているかも…と、フラムさんから教えて頂いたアフリカの諺です。 <越後妻有方丈村>百年構想のための基礎的な知力をつけることが本会の目的。世代や立場が違う人々が集うこの読書会の心得のような、スタンスのようなものとして、一同、納得。 ゆっくり、ゆっくり、皆と歩調を合わせて進む会になりそうです。

さて、今回の課題図書は、宮本常一の「忘れられた日本人」です。
前回の課題図書は「世界の集落」がテーマでしたので、今回は、足元の「日本」を見てみようという試みです。

とっつきにくそうな文庫を選びましたが、意外にも参加者さんからは、「面白い!」との声がとても多くありました。個人的には、数年前に読破できず、中途半端にやめてしまったこの本を再読できることに意気込み、前回の「蓄え」もあり、無事に読破できたことが喜びです。そして、知らなかった日本に多く出会い、引き込まれながら読み進められたことが驚きです。

宮本常一が旅する過程で出会った人々を描いたこの本には、現代の私たちが想像しえない日本人が様々なピソードをもって、生き生きと登場します。 参加者の感想やキーワードを箇条書きで簡単にご紹介します。 一度この本を読んだことがある方は頷く方が多いのではないでしょうか。

・村の古文書(帳箱)を貸すために寄りあいをし、時間をかけた
・登場する日本人の奔放さ
・土佐源氏の逸話
・亀、マメダ(豆狸)、カニ、動物に対する親しみ
・「夜這い」が多い
・漂泊民(神楽や紙芝居、木地師)
・女性が旅へでる習慣があったこと
・レプラ患者に出会う描写
・世間師(世間をみて故郷に戻ってくる。 村をあたらしくしていくためのささやかな方向付けをした。)
・文字をもつ伝承者の役割(古い伝承を後世に伝えるだけでなく、村の生活をよりよいものにした。)

次回は、宮本常一をもっと読みたい、父上からの旅先での教えの記述がある本を読みたいねと、参加者より声があがり決まった課題図書です。 この本からさらに展開して、次々回の課題図書が今から楽しみです。

最後に、神奈川県、東京都、新潟県内からは、南魚沼市、上越市…市内はもとより、遠方からの参加者が多いことが、本会の特徴です。意識が高く人、読書好きの人が参加をするような、手強い会にみえているかもしれませんが、課題図書さえ読んでいれば大丈夫。
十日町市民の皆さんも、ぜひ、ご参加ください。

報告者 三輪良恵

【第四回読書会のごあんない】
◯日時……11月29日(木) 19時より(開場15分前)
◯課題図書…『民俗学の旅』宮本常一著(講談社学術文庫)
〇会場……アスト/asto
(十日町市袋町西91-1 十日町高等学校正門前近く)
※第四回のみ会場が変わりますのでご注意ください

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