秋の山を散策 モリアオガエルクラブ

まつだい「農舞台」投稿日:2019年11月22日

11月9日、秋晴れの中、今年度最後のモリアオガエルクラブ開催。いつものように、松山金一さんを師父に、今回は、農舞台裏の城山を歩きながら秋の植物を観察しました。

先ずは、カバコフの棚田から。昔の棚田は、田植えをしてから稲刈りまでずっと田んぼに水を張っていましたが、今は機械を入れるために、稲刈り前に田んぼから水を抜いて、表面を固く乾かします。今と昔では、耕作の仕方が大きく変わってきたといいます。

そして師父は、独自に観察を続けているヤマアカガエルの様子を話してくれました。カバコフの棚田では、春先には山側の斜面から水が染み出て雪が融け始めます。そこから他の両生類より産卵が早い、ヤマアカガエルが、初めに出てきて雪の上を歩きます。ヤマアカガエルは、1年に1回1個だけ卵を産むので、その年にどのくらい生息しているのか調査していて、数は年々減ってきていて、今は120匹くらいになっているそうです。

棚田を鑑賞し、山に入っていくと、さまざまな植物が迎えてくれました。

ノブドウノブドウは、加工して肝臓の薬に使われますが、毒があるため、生で食べるのはちょっと危険です。

サンショウ今の時期は葉っぱしかありませんが、葉もかじるとサンショウの風味がします。かじった直後より後からの方がじわじわと風味がやってきます。

クロバナノヒキオコシこちらは、葉をかじると苦味があります。

ボントクタデ他のタデの仲間と違って辛くなく、辛みがないことから、松代地域では「ポンツク」と呼ばれています。(松代では、間が抜けている人のことを「ポンツク」と呼ぶそうです。)

イヌタデ細かい赤い実をアカマンマ(赤いご飯)と言って、子どもたちはおままごとに使って遊んだそうです。

出会う野草、ひとつひとつに物語があって、興味深いです。

カラムシ昔、松代ではたくさん刈取り、束にして家に持ち帰り、池に3日間漬けました(昔はどの家にも池があったそうです)。その後、家族みんなで皮をはぎ取り、繊維だけを残し、おばあさんがよって、糸にし、商人に売りました。カラムシは、畑での密植栽培で日陰育ちのものが繊維の枝分かれ無く、糸としては良質で、高く売れたということです。

少し、山道を上がっていくと、不思議なものがありました。タヌキのため糞です。タヌキは、夫婦やグループでまとめて同じところに糞をする習性があります。この糞を見ると、イチョウを多く食べていることがわかります。

クルミは、落ちている殻を見ると、ネズミやリスなど動物によって食べ方に特徴があるので、どの動物が食べたのかが、わかるそうです。

浮き草シダ類は、水があるところに生え、水面に近づいた鳥の足にくっついて、別の場所へと運ばれます。しかし、浮き草が増え過ぎて、池の全面を覆ってしまうと下の水草が育たなくなってしまいます。

ヤマユリとても長生きで、このユリは10年くらいのものです。ユリ根があり、その上下に根っこがあリます。ユリ根は、自ら深く土の中に潜っていきます。

今回は、城盗り橋近くの道沿いにヤマユリの移植を行いました。来年、花がたくさん咲きそろうのが楽しみです。

小さな生き物にも出会えます。ウンカの仲間で、横に這って移動します。

ハナヒリノキ葉を触って、その手で鼻を嗅ぐとヒリヒリします。昔は、これを取ってトイレ(ぽっとんトイレ)に入れました。下にたまった、寄生虫などをを発生させなくしたということです。

スギヒラタケ昔は食べていましたが、最近、毒があると言われ、食べなくなりました。

歩きながら、城山の反対側の山を見ると、鮮やかな紅葉が広がります。こげ茶…ケヤキ、黄色…ブナ、濃い緑…スギ

マタタビかじって見ると、キウイとカキの中間みたいなおいしい味がします。猫が大好きといいます。

午前中の散策でしたが、たくさんの出会いに恵まれ、何気ない風景の中に、様々な生き物の営みがあることが垣間見られました。

散策、終了後は農舞台ピロティにて、今年畑で採れた、蒸かしサツマイモをみんなで食べました。

NPO越後妻有里山協働スタッフ 大平理恵