金氏徹平×開発好明×北川フラム 対談レポートを公開

2018芸術祭投稿日:2018年6月10日

連続トーク2日目は、ゲストにアーティストの金氏徹平さんと開発好明さんをお迎えした北川フラムとの鼎談。今回、初めて大地の芸術祭に参加する金氏さんと、常連作家とも言える開発さん。「アートのど真ん中」(北川)を行くお二人に、まずはそれぞれの作品についてプレゼンテーションしていただきました。

金氏さんは、いろいろな既製品やモノを、くっつけたり、並べたりしながら、平面、映像、パフォーマンスを制作するアーティスト。京都に生まれ育った金氏さんは、日常の風景を一変させる雪にインスパイアされ、様々な作品で雪をモチーフとして展開してきました。

夏と冬とでまったく風景の異なる、世界有数の豪雪地・越後妻有。今回、発表する「SF(Summer Fiction)」は、越後妻有に通うなか、よそでは見られないほど大きな除雪車や除雪の痕跡、そして山に隔てられた広大な地域をつなぐ幾多のトンネルに想像力を刺激され、構想されました。夏と冬とでまったく風景の異なる越後妻有。真夏の芸術祭で、冬場活躍する除雪車が並ぶ倉庫を舞台に、冬に使う様々な道具や、映像、音響を使って、70~80年代のSF映画の一場面のような光景を創出します。

一方の開発さんは、2006年、第3回が大地の芸術祭初参加。しかし、第1回にも、池に島を浮かべ、会期中そこに住むというユニークなプランを提示。結局、トイレをどうする、など課題山積で実現は果されませんでしたが、自然に圧倒されながらアートを鑑賞する大地の芸術祭の魅力に最初期から気づいていた作家です。越後妻有で開発さんが驚いたのは、圧倒的な雪とともに、半円形の倉庫。除雪不要の丸い屋根をもつ倉庫に個性豊かな顔を描いた10件ほどの「かまぼこフェイス」を制作しました。その後も、十日町特産の絹の「染色」にちなんだ「千色屋」(2009)、雪を溶かして温泉にする「雪温泉」(2010)、ワークショップ「大竜宮城」(2012)を発表。2015年には、モグラ君に扮して様々なゲストとのトークショーを地中からFMとインターネットで発信する「モグラTV」をスタートさせ、今回の芸術祭でもさらにヴァージョンアップして展開する予定です。


モグラTV(2006)

千色屋(2009)

大竜宮城(2012)

モグラTV(2015~2018)

「お二人は、妻有への入り方がよくわかっている作家」と北川。金氏さんの作品が設置される松代商店街は、ムニール・ファトゥミ、アデル・アブデスメッドら海外の実力作家の空家作品や、より豪華になった「黄金の遊戯場」(豊福亮)など、見ごたえのある作品が並びます。また、開発さんは、約30組の作家が動物をモチーフとした作品を展示する「里山アートどうぶつ園」にも参加。会場のナカゴグリーンパークでは、韓国自然芸術家協会が企画し、8か国10人のアーティストが参加するネイチャーアート展「野投―スペクトラム」も開催されます。

「これまでの芸術祭より一桁、密度の上がった大地の芸術祭」(北川)。開幕まであと50日。作家たちの奮闘が続きます。

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