2009年11月アーカイブ

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 こんにちは!今年の夏からこへびの活動に参加している伊藤です。
 いつもは東京で大学院生をしているのですが、夏休みに旅行で訪れた妻有に惹かれ、帰ってきてすぐこへびに登録してしまいました。出身は秋田なので、雪国つながりで妻有にはちょっと親近感をおぼえています。

 さて、今日は11月14日(土)に開かれた「寺子屋こへび」についてご報告します。第5回目の先生は、今年6月末からこへび隊に加わった、中越森林管理署にお勤めの酒井文子さん。今回は「越後妻有の森」がテーマ。三省ハウスに宿泊中のお客さんたちも参加して、みんなで勉強会をひらきました。

 「このお花、なんだか分かりますか?」
 酒井さんがまず見せてくれたのは、紫色のちいさなお花の写真。エンゴサクといって、妻有の森でよく見かけるお花なんだとか。

 妻有の風景には欠かせない棚田にも、秘密が隠されています。「河岸段丘」と呼ばれる特殊な地形の妻有は、大雨の時にはしばしば地すべりに悩まされます。それを防いでいるのが、棚田。よく手入れされた棚田は、雨水の流れを調整しながら蒸発を促すので、土砂崩れの防止に一役かっているのです。

 自然と共存する中でつちかわれてきた知恵は、他にもたくさんあります。例えば、かつて妻有地域では「大雪の年に家を建て替える」ことが恒例だったようですが、なぜだか分かりますか?それは、山で切り出した大きな木材を、木ぞりに乗せて滑らせながら集落に運んでいたからとのこと。また、妻有の森にはさまざまな種類の木がありますが、トチやクリの木で蕎麦を打つ鉢を作ったり、農具には堅いナラやブナを使ったりと、材質や目的に合わせてつかい分けがなされてきました。古い写真や、いろいろな木材の見本帳も見せていただき、こへびたちは感心しきりでした。

 妻有の人々が自然と上手に付き合ってきた歴史を学ぶと、山や棚田の風景も、古い木造の空家も、いつもとは違って見えてきます。「里山」とは「人里近くにあって人々の生活と結びついた山・森林」のことを指しますが、芸術祭の舞台が、「自然」と「生活」の交わる場であることに改めて気づかされました。

 酒井さんが最後に紹介してくれた、「見倉の大栃」(津南)付近の林道に建てられた石碑には、こんな言葉が刻まれています。

 「山を愛し、ここに生きる」

 この一言に、妻有の魅力と、酒井さんの妻有への想いが、ぎゅっと凝縮されているような気がしました。酒井さん、すばらしいお話をありがとうございました!

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 こんにちは、この夏からこへびをはじめた高野です。普段は、十日町地域振興局というところで新潟県の仕事をしています。
 大地の芸術祭に参加したきっかけは、3年に一度のお祭を盛り上げようということで局内に立ち上がったチームに参加したことからでした。チームでは職員向けにメルマガを出したりしていたのですが、その取材で作品を回っているときに出会うこへび隊のみなさんの楽しそうな笑顔がなんだか心に残ったので思い切って参加してみたのがこへびのはじまりです。


 さて、先日の11月7日(土)に秋版になってから四回目の「寺子屋こへび」が開かれました。

 「寺子屋こへび」?って思われた方も多いかと思います。
 「寺子屋こへび」はこへび隊のメンバーが芸術祭や越後妻有について理解を深めるために夜な夜な開かれる学びの場です。芸術祭会期中の後半からはじまった寺子屋では、芸術最初期に関わっていた方の登場から始まり、地元でどぶろく特区を申請したり新しい農業にチャレンジし続けていらっしゃる若井明夫さん(NPOの理事長でもあります)、こへびの小野くんが"おにぎりプロジェクト"のひと夏の奮闘を熱く語ってくれたり・・・地元、こへび問わず芸術祭からつながる様々な人々が話し手となっています。


 今回は「この夏の大地の芸術祭を盛り上げたい」と言い出した御本人の新潟十日町地域振興局長の藤澤浩一さんからお話をしていただきました。

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 実は藤澤さん、この夏の芸術祭の全作品を制覇された数少ないお一人なんです。

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(↑これが証拠のお品!!) 

 この夜、藤澤さんは十日町の現状についてまず話されたあと、この夏の作品巡りを通じて感じたことについて思い出とともに話してくれました。

 私達の十日町地域振興局の管内には十日町市と津南町の一市一町、日本でも有数の豪雪地帯としても知られています。(昭和20年には最大積雪深425cmを記録しました)
 面積は762.35k㎡で新潟県全体の6%強、人口は約7万3千人と全県の3%強ですが、高齢化率は県全体の中でも高く、少子高齢化はこの地域にとって大きな課題の一つです。
 また、十日町はかつて着物産業が栄え、「明石ちぢみ」は明治には一大ブームになりました。(当時、竹下夢二がポスターを描いたということでも有名でした)しかし、戦後の西洋化と反比例する形で出荷額が減少してきました。
 現在は「魚沼コシヒカリ」や「きのこ」などの農業とそれに関連した食品製造がメインになりつつあります。
 このことから、地域の課題は ①交流人口の拡大、②ポスト繊維産業の育成と食品製造業の高付加価値化であると考えており、大地の芸術祭も、その解決に力を発揮していますとのお話でした。

 お話の中で印象的だったのは『10年続いた「大地の芸術祭」によって集落の方々が様々な人達と出会い、交流し、自分達が今まで守ってきたことに対しての誇りと笑顔を取り戻してくれている』、そして『「大地の芸術祭」が失われた「人と人」、「人と地域」、「人と自然」とのつながりを蘇らせ、この里山に希望を灯してくれた。』と話されたことでした。
 
 もちろん、芸術祭にはまだまだ課題もありますし、集落においても実際には過疎化は進行していますが、藤澤さんのお話を聞いていたら、再び芽生えた「つながり」をより強くそしてより大きくすることで課題を克服できるのではないかと思いました。

 最後に芸術祭の作品を全制覇した人のみが応募できる抽選があったのですが、藤澤さんはハズレてしまったと残念そうにお話されていました。
 ちなみに、応募した人にはもれなく松之山温泉の湯ノ花7日分がもらえたそうです。
 これからの寒い時期には重宝しそうですね。

 松之山の薬湯につかればインフルエンザも吹き飛びそうです!


 それから越後妻有で忘れていけないのが「お蕎麦」です。
十日町の「布海苔そば」をはじめ地域ごとに特徴のあるつなぎを使ったお蕎麦が楽しめます。宣伝になりますが、11月21日、22日は十日町キナーレで「地そば祭り」と題して地域のお蕎麦屋さんが多数参加するイベントがあります。
 「讃岐のうどん」の次は「越後のそば」なんていかがでしょうか。 
 ぜひ、一度食べに来てみてください。

新潟県十日町地域振興局ホームページはこちら

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次回の「寺子屋こへび」
11月22日(日) 「座談会:越後妻有と農業の未来(予定)」
司会:森 繁哉(舞踏家・東北芸術工科大学教授)
パネリスト:妻有農業者(調整中)
* いずれも時間は20時から、場所は三省ハウスです。
どなたでもご参加いただけます。直接、三省ハウスへいらしてください。

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