2010年1月アーカイブ

みなさん、こんにちは。三省ハウス管理人の飛田です。

三省ハウスは年末からの雪と1月半ばの一晩に120センチもの降雪を記録したドカ雪ですっかり雪に埋まりました。
小正月の後の集落では、雪のなか女性たちは味噌やしょうゆの実づくりに励み、集落内をお茶飲みに出かけたり、男性たちは雪堀りの労働と大相撲初場所の勝敗当てゲームをして1月を過ごしています。

雪も落ち着いた三省ハウスでは、1月29日(金)に恒例の味噌作りが行われました。
スタッフ皆で夏に来られるたくさんのお客様に召し上がっていただこうと3年前から手作り味噌を作っています。

三省ハウスの調理スタッフを務めている小谷集落の福原節子さんはお嫁に来てからというもの味噌は買ったことはないといいます。
福原さんの指導のもと、スタッフ皆で取組みました。

味噌は毎年、一年で一番寒いと言われる1月末の「寒(カン)」の時期に仕込むのが慣例で、三省ハウスでは「しょうゆの実」と野菜を漬けて風味豊かな漬物を作る「麹床(こうじどこ)」も一緒に仕込みました。
写真は、茹でた大豆を「味噌かき機」でつぶしていきます。
今年は9キロの大豆を使いました。「メロメロメロメロ」とつぶれた大豆が出てきます。
その後、大豆と塩、麹を混ぜていきます。最後の仕上げはもちろん福原さんにお任せします。

味噌を仕込んだら、しょうゆの実をつくりました。
大豆、麹、塩といった主に同じ材料なのに、違ったものが生み出されます。
自然の発酵の力に驚かされるのと同時に、この力をうまく利用した先人たちの知恵には、尊敬するばかりです。
麹菌は寒い冬は眠り、暖かくなると活動を始めます。味噌は梅雨の時期に樽内の上下をひっくり返して発酵を進行させてできあがります。

終わってからは、偶然いらしたお客さんも交えてお茶を飲んで、終了。
来る春そして夏へ思いを馳せながら、静かな冬に仕込む楽しい作業の一日でした。

メロメロメロと大豆が出てきます
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大豆、塩と麹を混ぜます
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しょうゆの実もいっしょにつくりました 中央のお母さんが福原さん
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三省ハウス 管理人  飛田晶子

新澤@こへび隊です。

1月10日・11日の二日間、三省ハウスで「小正月」パックが開催されました。
雪の妻有に来ていただいて昔ながらの小正月を地元の皆さんと共に祝いましょう、雪の中で転げ回って遊びましょう、という企画です。今年で三回目になります。
三省ハウス 集落小正月特別宿泊パックについてはこちらから

今年の参加者は千葉からの中学生のクラブ参加者も含めて41名。雑誌の取材も入りました。雪は1m60cmほどでまずまず。前夜からの小雪も止み、運動場は新雪。
前泊組の中学生の女子たちがスノーシューで運動場を固めてくれた。食堂では樋口道子さん指導の下、餅花作りに精を出す。毎年のことだけど、道子さんの餅花や緋毛氈の正月飾りが飾られると一気に「小正月」モードに入って食堂がぱあーっと明るくなる。

当日、お客さんをまつだい駅でピックアップ。三省ハウスに着いたらすぐ餅つき。
お客さんも参加。最後は集落の人が楽々とついたお餅をすぐ「きなこ」「あんこ」「おろし」「雑煮」で食べる。「お餅ってこんなにやわらかいんだ」

食後は運動場で雪遊び。そり、雪だるま、かまくら。地元の人たちがまたたくまに作った大きな「かまくら」が好評でした。新雪の中に飛び込んで泳ぐ子も。今年は新雪だったのでそりがあんまり滑らずに苦心していた。薄曇りで時々雪が舞うのに子どもたちはまったく疲れを知りません。雪遊びのお相手のこっちはもうくたくた。

4時半から「鳥追い」の準備。今年も小谷の相沢正平さんが歌唱指導、何回か鳥追い歌を練習してから衣装合わせ。雪帽子やすっぽん(雪靴)を着るとそれだけでもう雪国の子。大人たちはかわいい雪んこたちを写真撮影。灯を付けた提灯を持って小谷集落を回る。提灯の列がきれいだ。4軒ほど回って沢山のお菓子をもらった。

鳥追いの後はそのままナステビュー温泉へ。冷えた体を温めたら本日の夕食。すっかり正月モードに模様替えした食堂には沢山の正月料理が並ぶ。地元の人たちと一緒に食事。一升瓶が廻り、どんどんカラになる。いやあ、毎年のことながらおいしかったです。

翌日はよく晴れた。相沢雄二さん、市橋福雄さん、朝早くから三省から出る道を作ってもらってありがとうございました。子どもたちは朝から運動場で雪遊び。大人も一緒にそり遊び。年女、年男を先頭に「賽の神」(どんど焼き)へ。すでに立派な竹のやぐらが建てられ松飾りやお習字が結わえ付けられている。今年も化粧した相沢亨さんの神主が登場、祝詞を上げてから点火。竹が大きな音をたてる。竹でお燗をした酒と火であぶったスルメがふるまわれた。これで小谷でのイベントは終わり。お疲れ様でした。

お客さんは荷物をまとめて農舞台に移動。そこで自由行動。お昼を食べたり、展示会を見たり、お土産を買ったり。参加してくれたみなさん、ありがとうございました。

三省で簡単に反省会をした後、私は友人夫妻を案内して作品見学。「光の館」では、屋根を開けてもらえた(ラッキー)。いくつか雪の中でも見られる作品(ナカゴ、ミオンなかさと周辺)を回った。山田綾さん、「雪の中でも見られる作品リスト」ありがとう。

来年も「小正月」やります。
次回からはこの企画からスピンオフした新しい企画も考えたいと思います。

たくさんの雪・雪・雪!遊び回りました
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すげぼうしをかぶり、すっぽんを履いて、まるで雪んこのよう 鳥追いの様子
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●2月の三省ハウスは、雪アートプロジェクトに合わせて特別宿泊パックが企画されています。
 バスツアーと合わせれば便利かつお得です。今度は雪とアートを楽しんでください!

 
 冬のアート堪能ツアーはこちら
 三省ハウスホームページはこちら


新澤@堀金村

こんにちは。こへび隊の米山 耕です。夏の芸術祭から、こへび隊に加わっています。

農舞台では9日から"アーティストと学ぶ 「雪国のかたち―藁と道楽神」 展"が開催されています。この展覧会では、小正月の行事に使われる道楽神などと呼ばれる藁や木で作られる人形たちと、藁の道具や、藁造形作家の村上裕介さんの作品を見ることができます。ぼくも5~7日のあいだ、展示の準備を手伝ってきました。

初めて展覧会の準備に関わったのですが、その中で貴重な体験をすることができました。自分の祖母に村のサイノカミの話を聞いて、そのときに燃やす藁のカミサマを作ってもらい、今回の展覧会に展示することになりました。サイノカミは藁や竹などを使って大きな塔のようなものを建て、燃やし、無病息災を祈る小正月の行事です。ぼくも小さいころからサイノカミを体験していましたが、祖母の実家のものはずいぶん様子が違っていたことを知りました。祖母の作ったカミサマのキャプションは僕が書きました。これも初めてだったので手間取りましたが、より詳しくこの行事を知ることができました。

また、村上裕介さんの藁のマンモスの作品の制作も手伝うことができました。藁の束を長さごとに分けるところから始まり、途中までできていた作品が倒れるハプニングもありましたが、竹の骨組み全体を藁で覆うところまでを手伝いました。村上さんの作業態度はひたむきで前向きで、格好よかったです。妻有にいる間はほとんど一緒にいたので、温泉に行く車の中やごはんのときなど、村上さんといろんな話をすることができました。藁に関わるようになったきっかけ、藁の技術を得るために生活した青森での生活、多様な活動をしている仲間たちの考え、拠点である福井での活動。何かを求めて動いていれば得ることができるんだということを思いました。

今回、展覧会の準備に関わってみて、参加している人たちが一所懸命に展覧会を作り上げているということを実感することができました。一つとしてだれかが作っていないところはありません。目に入らないところにも労力が働いています。作品も、会場も。

ぜひ農舞台に来て、展覧会を見、冬の妻有を体験してください。
道楽神もマンモスも、必見です。

<村上裕介さんの作品 とても力強いです>
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<制作の様子 その1>
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<制作の様子 その2>
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展覧会情報はこちらから


こへび隊 米山 耕

こんにちは、こへび隊の高野です。

妻有は寒波襲来で、たくさんの雪が積もっています。
この雪の多さは地元の方も「一晩でこんなに降ることはめずらしい!」と驚かれています。

ずいぶん前のことになりますが、大地の芸術祭秋版で参加した「里山ガイドツアー」について
レポートします。

「里山ガイドツアー」は、松代エリアで芸術祭のサポーターをされている案山子隊のみなさんが
農舞台・城山をガイドしてくださるものです。

この日、ガイドを務めるのは2000年の第一回大地の芸術祭からボランティアをやってくださっている
佐藤貞夫さんです。

貞夫さんは80歳をこえていらっしゃいますが、そんな風にはみえない若々しい出で立ちで登場!
今回のツアー、総勢13名で貞夫さんを先頭にスタート。

<左:ツアースタート 右:ガイド役 佐藤貞夫さん>
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作品をめぐる旅は、城山周辺にあるおよそ20の作品のうちから6つ程度を見てまわりました。

パスカル・マルティン・タイユーの「リバース・シティ」。(作品番号156)
この作品では、世界各国が色鉛筆で表現されています。

作品をめぐるうちに、貞夫さんの説明にも熱がこもってきます!

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ツアーは、松代城跡まで登ってやっと折り返しです。
山頂では豊福亮さんの「松代金城」を鑑賞。(松代にも金色堂が存在したのか!)

城山までの登りは大変でしたが、てっぺんから見た紅葉はやはりきれいだったなぁ。(嬉しいご褒美です)

本日のツアーも終盤になってきたところで、トビアス・レーベルガーの「フィヒテ(唐檜)」に到着。
まさに作品は、森の中の小さな図書館です。

<左:松代城からのながめ 右:「フィヒテ」にて>
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ここで貞夫さんが、背負ってきたリュックから数冊の大学ノートと本を取り出しました。
それは過去三回のパスポートとガイドブック、それと作品制作に関するノートでした。

その場は、貞夫さんと芸術祭との10年間の思い出によって、一瞬不思議な時が流れたのでした。

<2000年からのパスポート!>
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<制作にまつわるノートやガイドブック>
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ツアーの最後は、イリヤ&エミリア・カバコフの「棚田」です。
農舞台内にある展望台から鑑賞するのですが、そのベストポジションを貞夫さんが教えてくれました。
そして、この展望台の存在する意味も貞夫さんは教えてくれました。

貞夫さん、また来年会いましょうね!

<左:貞夫さんとツアー参加者の皆さん 右:おなじみ、カバコフの「棚田」>
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そうそう、実は貞夫さんはツアーで作品の案内をしながら、草でバッタを折ってくれていました。
バッタは参加者にプレゼントされました。それにしても、器用だなぁ。

<貞夫さん作、草で折られたバッタ>
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冬も案山子隊のみなさんによる、冬の里山をめぐるツアーがあります。
まずはかんじきの履き方から教えてもらい、動物の足跡や雪のなかのアート作品などを
めぐります。
こちらもおもしろそうなので、ぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。
くわしくはこちらから。

こへび隊 高野