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この冬も、越後妻有へ。豪雪地の魅力をアートの力で掘り起こす「SNOWART」に注目

あたり一面が雪に覆われる、越後妻有の冬。企画展やスノーアクティビティなど、この時期ならではの楽しみがたくさんあります。2020年も、豪雪地の魅力をアートの力で掘り起こす「『大地の芸術祭』の里 越後妻有2020 SNOWART(スノワート)」が開催予定。中でも、雪上で打ち上げられる「越後妻有 雪花火」や、集落でのおもてなしを感じられる「雪見御膳」は注目です。

テキスト・編集:西川まゆ(アソビュー) 

30 November 2019

「越後妻有 雪花火」で、越後妻有の冬を遊ぶ

photo Ayumi Yanagi

越後妻有の冬の風物詩といえば、雪上に咲く光の花畑と夜空を彩る打ち上げ花火。「越後妻有 雪花火/Gift for Frozen Village2020」が、越後妻有に少し早い春を届けます。

会場は「あてま高原リゾートベルナティオ」。自家用車の乗り入れができないため、十日町駅などから無料シャトルバスが用意されています。他のアート鑑賞もあわせて楽しみたい場合は、オフィシャルバスツアーが便利です。

越後妻有は日本でも有数の豪雪地帯。入場ゲートから花火会場までは雪の斜面を歩くので、スノーブーツを履くと安心です。夜は冷えるので防寒対策は万全にしておきましょう。

花火が始まる前に屋台エリアを散策するのも楽しみの一つ。

山菜たっぷりのけんちん汁、コシヒカリのおにぎり、妻有ポークの串焼きなど、越後妻有の名産品を使ったメニューが盛りだくさん。新潟の地酒もさまざまな種類が用意されています。

入場ゲートでは、「光の種」が一人ひとりに配られます。参加者はこのライトを雪の中に埋めることで、作品の一部を自分の手で作ることに。

photo Tsutomu Yamagda

雪原に色とりどりの光がちりばめられ、遠くから見るとまるで花畑のよう。

photo Ayumi Yanagi

すっかり日が落ちると、いよいよ花火の打ち上げです。音楽と花火が一体になった、ミュージックスターマイン。光の花畑の上に大輪の花火が咲き誇ります。クライマックスには三尺玉花火も打ち上がり、盛り上がりは最高潮に。

澄んだ空気の中で見る花火は息をのむ美しさ。きっと、この冬の忘れられない思い出になるはずです。

 

 

 

 

 

ツアー限定の「雪見御膳」で、越後妻有の冬を味わう

photo Ayumi Yanagi

越後妻有には約200もの集落があり、それぞれが豪雪地帯の冬を過ごす知恵を蓄えています。その生きた文化を体験できるのが「雪見御膳」。2014年にスタートしたプログラムは今年で7回目を迎えます。

会場は各集落の古民家などさまざまで、地元のお母さんのあたたかいおもてなしと手料理を満喫できます。

photo Ayumi Yanagi

photo Ayumi Yanagi

伝統的なお祝いの席で使う御膳には、お母さんたちの手料理が盛り付けられます。新潟の代表的な郷土料理であるのっぺ、白和え、漬物、煮物など、とても賑やかです。長い冬を越すために、暖かい時期に採れた食材を保存食にするのは、豪雪地帯ならではの知恵。山菜を中心とした献立はどこか懐かしい味わいです。

美味しいお料理をいただきながら、きっと印象に残るのはお母さんたちのおもてなし。会話を楽しみながら、どんどん箸が進んでしまいます。

photo Ayumi Yanagi

心からの歓迎に、お腹も心も大満足。御膳にゼンマイ煮をよそいながら、お母さんはこう話してくれました。

「こんな遠い場所だから、お客さんが来てくれることが本当に嬉しいんです。雪の時期なんて尚更。だから、おもてなしせずにはいられない。お米も山菜も本当に美味しいから、お腹いっぱい食べていってほしい。大好きな故郷の魅力を、一つでも知ってもらえたらいいなと思ってやっています。」

お母さんたちの思いが詰まった、冬ならではのとっておき。越後妻有の冬を丸ごといただける「雪見御膳」を、ぜひ一度味わってみて。

 

 

 

冬の楽しみがギュッとつまった、オフィシャルバスツアー

Photo Osamu Nakamura

「雪花火」や「雪見御膳」を楽しめる、オフィシャルバスツアー。普段は公開されていない「最後の教室」など、人気アートの鑑賞ができるのもポイントです。

豪雪地の魅力をアートの力で掘り起こす「『大地の芸術祭』の里 越後妻有2020 SNOWART(スノワート)」。今年の冬は、越後妻有にお出かけしてみてはいかがでしょうか。

 

 

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