香港と越後妻有の交流の場である香港ハウス。毎年、香港の作家による企画展を展開しています。2023年のアーティストは、香港のアーティストグループであるツールボックス・パーカッション。音をベースにした作品《再聴:山の音》は、ツールボックス・パーカッションがさまざまなサウンドアーティストや作曲家を起用し、他分野に渡る実践に挑んだものです。一連のサウンドアートインスタレーションに含まれる音を発するオブジェたちは、遊び心と瞑想的なサウンド体験を生み出します。
音を出すオブジェたちはお互いがぶつかり合うように作られていますが、必ずしも破壊的な行為を意味しているわけではありません。来場者がパフォーマーとして展示空間を移動することで、モノと音のズレによって音の残像が構築され独自の「聴く」という体験が可能になります。
木製のペダルを出発点として、麻雀、リスニングステーション、デジタルプレイグラウンドなどのインタラクティブなインスタレーションを備えた遊び心のあるリビングルームで、ツールボックス・パーカッションは、儚さと永続性の概念の間の魅力的な認知的格差を考察します。この展覧会は、誰もが日常的な空間に浸り、多様な「聴く」という体験を発見できるように、来場者、アーティスト、演奏者、地域の人々、そして自然と共鳴するような横断的なプログラムを目指します。
音楽は、一度聴いただけでは理解しきれないのです。
企画展初日にはオープニングイベントを行います。香港から来日したツールボックス・パーカッションのパフォーマンスチームが、越後妻有のために構成した3つのプログラムを披露。地元の皆さんや香港の学生とのコラボレーションを準備しています。
企画展会期中にはワークショップも開催。楽器を持って香港ハウスの周辺を歩き、自然や楽器の音を聴きながら周りの環境とのつながりを体験します。ツールボックス・パーカッションが取り組んできた打楽器による音作りから派生した、音とは何なのかを考えるワークショップです。
日時 | 2023/7/29(土)~11/5(日)の土日祝 |
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場所 |
香港ハウス、越後妻有「上郷クローブ座」校長室内(新潟県中魚沼郡津南町大字上鄉宮野原29-4) |
料金 | 個別鑑賞料一般600円/小中300円(上郷クローブ座と香港ハウス共通)、または「2023年の越後妻有」共通チケット |