竹で骨組みにしたドームに和紙を貼った。ドーム上部・中央部分は直径1メートルの円形にあけてある。内部に入って空を見上げる部分となる。中央部から竹で筒状のかごをあみ円形部に立ち上げ、高さ2メートルの石をつめこんでいる。大地かたの「気」がドームを通り円形部から空に向かうイメージとした。日本的要素をもつ和紙を使用したのは、日本家屋の障子のように内と外を区別しているにもかかわらず、外の木々が風にゆらいでいる様子が影となって屋内からうかがうことができるからである。和紙はたった1枚で内と外を形成しているが、外部の気配を感じることができる。今回、風景にとけこむ装置として和紙ドームを制作した。人々がドーム内に入ったとき自然界を感じ、自らが自然のなかでの浮遊体になれるように、そして大地と空の間で自然そのものと交感できることを望んでいる。
作品番号 | K028 |
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制作年 | 2003 |
エリア | 川西 |
集落 | 川治 |