まつだい「農舞台」では2003年の竣工以来長く親しまれてきたインスタレーション作品、河口龍夫《関係-黒板の教室》がリニューアル。今回のリニューアルでは長年の展示によるダメージの補修に加え、机に内蔵される「関係‐教育」と、「黒板になった教材」の2つの新作シリーズが制作されました。
黒板になった机は天板をめくることができます。ここにはかつてコンピューターが内蔵されていましたが、今回この机の天板下の空間に妻有の閉校した学校から集められた教材を使用したアートボックスが内蔵されました。アートボックスは音楽や理科など、教材のジャンルに沿ってテーマ付けされています。
左上《関係‐教育・積木とカマキリ》右上《関係‐教育・解剖教室》右下《関係‐教育・チョークとスライド》左下《関係‐教育・算数の授業》
黒板の右わきに設置されている古いガラス戸棚の中に、今回のもう一つの新作、「黒板になった教材」シリーズが展示されました。
顕微鏡やタンバリンなど馴染み深い教材から、今では使われることのない謄写版用ヤスリなど、学校のモノたちが黒板色に。
Photo by Kioku Keizo
河口龍夫
1940年兵庫県生まれ。1962年に多摩美術大学絵画科卒業後、1975年 文化庁芸術家在外研修員として欧米に滞在(-76年)。1960年代から国内外で活躍する日本を代表するアーティスト。「見えること」「見えないこと」、そしてそれらの関係性をテーマに製作活動を続けている。作品は「見えるもの」、あるいはたとえ「見えないもの」であっても存在する確かな物質感やそこに流れる時間や空白、物の生や死を感じさせる。
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