河口龍夫「関係-黒板の教室」リニューアル

2021/8/27

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まつだい「農舞台」では2003年の竣工以来長く親しまれてきたインスタレーション作品、河口龍夫《関係-黒板の教室》がリニューアル。今回のリニューアルでは長年の展示によるダメージの補修に加え、机に内蔵される「関係‐教育」と、「黒板になった教材」の2つの新作シリーズが制作されました。

机に内蔵される「関係‐教育」シリーズ

黒板になった机は天板をめくることができます。ここにはかつてコンピューターが内蔵されていましたが、今回この机の天板下の空間に妻有の閉校した学校から集められた教材を使用したアートボックスが内蔵されました。アートボックスは音楽や理科など、教材のジャンルに沿ってテーマ付けされています。

左上《関係‐教育・積木とカマキリ》右上《関係‐教育・解剖教室》右下《関係‐教育・チョークとスライド》左下《関係‐教育・算数の授業》

「黒板になった教材」シリーズ

黒板の右わきに設置されている古いガラス戸棚の中に、今回のもう一つの新作、「黒板になった教材」シリーズが展示されました。

顕微鏡やタンバリンなど馴染み深い教材から、今では使われることのない謄写版用ヤスリなど、学校のモノたちが黒板色に。

Photo by Kioku Keizo

河口龍夫

1940年兵庫県生まれ。1962年に多摩美術大学絵画科卒業後、1975年 文化庁芸術家在外研修員として欧米に滞在(-76年)。1960年代から国内外で活躍する日本を代表するアーティスト。「見えること」「見えないこと」、そしてそれらの関係性をテーマに製作活動を続けている。作品は「見えるもの」、あるいはたとえ「見えないもの」であっても存在する確かな物質感やそこに流れる時間や空白、物の生や死を感じさせる。

<主な個展>
-2021 Artist Voice I: 河口龍夫 無呼吸 慶應義塾大学アート・センター / 東京
-2019 時の羅針盤 越後妻有清津倉庫美術館 / 新潟
-関係―中原佑介、あるいは創造としての批評 アートフロントギャラリー / 東京
-2018 ―ちのこうや― 黒部市美術館/富山
-2015 原稿用紙、本の中に NADiff a/p/a/r/t / 東京
-闇の時間 カスヤの森現代美術館 / 神奈川
-シーラカンス近く シーランカンス 毛利武士郎記念館 / 富山
-2014 真珠になった種子 音になった種子 ギャラリー門馬 / 北海道
-2013 <闇のなかで そして 光のなかで> 横田茂ギャラリー / 東京
-2012 光あれ!河口龍夫―3.11以後の世界から いわき市立美術館 / 福島
-2010 螺旋の時 加計美術館 / 岡山
-2009 言葉・時間・生命 東京国立近代美術館 / 東京、名古屋市美術館 / 愛知
-2008 時の航海 発電所美術館 / 富山
-2007 河口龍夫~見えないものと見えるもの 兵庫県立美術館/ 兵庫
-2006 河口龍夫~地下時間 MACAギャラリー / 東京
-2005 時間の時間 河口龍夫展 国際芸術センター青森 / 青森
-2004 河口龍夫~関係―時のフロッタージュ 名古屋市美術館 / 愛知
-2003 河口龍夫~大地と水と植物 ヒルサイドフォーラム / 東京
-日本現代美術 河口龍夫 釜山美術館 / 釜山
-1999 河口龍夫~関係・京都 京都市美術館 / 京都
-1998 河口龍夫~封印された時間 水戸芸術館現代美術センター / 茨城
-1997 関係―河口龍夫 千葉市美術館 / 千葉
-1996 河口龍夫~関係―種子・農具 ヒルサイドギャラリー / 東京(’94, ’93, ’92, ’89, ’81)
-1990 今日の作家たちIII 河口龍夫 神奈川県立近代美術館 / 神奈川
-1981 河口龍夫展 アートフロントギャラリー / 東京
<主なグループ展>
-2017 奥能登国際芸術祭2017 / 石川
-2013 二年後。自然と芸術、そしてレクイエム 茨城県近代美術館 / 茨城
-2012 第5回 越後妻有アートトリエンナーレ2012 / 新潟 (’03, ’00)
-2010 瀬戸内国際芸術祭 小豆島 / 香川
-2004 グループ<位> 兵庫県立美術館 / 兵庫
-痕跡―戦後美術における身体と思考 京都国立近代美術館
-1994 戦後日本の現代美術:空への叫び グッゲンハイム美術館、サンフランシスコ近代美術館/アメリカ
-1989 大地の魔術師たち ポンピドゥー・センター、国立近代美術館、グラン・ダール・ド・ラ・ヴィレット/ フランス
-Japan’89 日本現代美術展 ゲント市立現代美術館/ベルギー
-1986 前衛芸術の日本 ポンピドーセンター / パリ
-1973 第12回サンパウロ・ビエンナーレ / サンパウロ
-第8回パリ国際青年ビエンナーレ パリ国立近代美術館ほか / パリ
-1970「第10回日本国際美術展 人間と物質」東京都美術館、京都市美術館、愛知県美術 館、福岡県文化会館

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