アケヤマ-秋山郷立大赤沢小学校-2025イベント情報「山のくらしの技術や知恵を学ぶワークショップ」

2025/5/29

お問い合わせ窓口

「アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-」は、秋山郷の伝統的な山の暮らしや知恵が現代に生きる私たちの生き方に新しい視座を与えてくれるのではないか、という問いから生まれたプロジェクトです。アーティストが地元の名人とともに、山の暮らしを学ぶための作品やワークショップを展開してきました。今年も継続して秋山郷でのリサーチ活動を続ける作家とともに、山の暮らしを学ぶことができるイベントを多数開催します。ぜひアーティストと一緒に、秋山郷を学んでみませんか?

※活動場所が施設館内の場合は、共通チケットの提示または入館料(大人800円、小中学生400円)が必要です。

 

■深澤孝史

秋山郷のクロモジでマイカンジキを作ろう!

秋山郷のカンジキは軽くて雪をはじきやすい雪山に適したクロモジの木を曲げて作られていました。今回クロモジの木を使って、自分だけのカンジキを作ります。この冬はマイカンジキで山を登ろう。

日時:8/23(土)13:00~16:00
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校- 2階中央広場
料金:3,000円
入館料:共通チケットの提示または入館料が必要
予約:要予約


■井上唯 「ヤマノクチ部」

ヤマノクチ部とは
秋山郷で古くから親しまれている山の自然素材を集め、活用し、習俗の再生をする様々な活動を行います。活動には一般の方も1回から参加可能です。興味のある活動から、ぜひご参加ください。

◇アンギンづくり

アンギンとは、アカソやカラムシ等の野草糸にして編んだ布のことで、大昔より着るものや袋などに使われてきました。複数回開催するワークショップでは、素材の採取から糸する作業まで、段階的に秋山郷伝統の技を学ぶことができます。

①アカソの葉を落とし、表皮を剥ぐ
アカソの葉を落とし、茎から繊維を含む表皮を剥ぎ取ります。その後、束ねて乾かして、アンギンを編むための糸の材料にします。

日時:7/19(土)14:00~17:00(随時参加可能)
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-地下ピロティ
料金:無料
入館料:不要(ただし、館内の作品を鑑賞される方は、共通チケットの提示または入館料が必要)
予約:不要

②カラムシから繊維を取り出す
葉を落としたカラムシの茎の表皮を剥ぎ取って、金属の刃のついた苧引き具を使って、表皮を削いで繊維を取り出していきます。

日時:7/26(土)14:00~17:00(随時参加可能)
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-地下ピロティ
料金:無料
入館料:不要(ただし、館内の作品を鑑賞される方は、共通チケットの提示または入館料が必要)
予約:不要

③アンギンを編むための糸を作る(ゲスト:地元の達人 廣田幸子さん)
アカソやカラムシから取り出しておいた繊維を材料に、それらを手で割いて、撚(よ)り合わせて糸にしていきます。みなさんが作った糸は、ヤマノクチ部で「アンギン」というこの地方で大昔から作られていた編み布を編む際のタテ糸として使用させていただきます。

日時:7/27(日)10:00~12:00
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-2階作業場
料金:無料
入館料:共通チケットの提示または入館料800円が必要
予約:要予約

④イラから繊維を取り出す
糸や紐の原料として使われてきた強靭な繊維をもつイラ。イラの葉を落とし、茎の表皮を剥ぎ取ってから、金属の刃のついた苧引き具を使って繊維を取り出します。

日時:10/18(土)14:00~16:00(随時参加可能)
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-地下ピロティ
料金:無料
入館料:不要(ただし、館内の作品を鑑賞される方は、共通チケットの提示または入館料が必要)
予約:不要

⑤タニウツギの枝で、コモヅチを作る
採取した
ニウツギので、アンギンを編むための具「チ(ヨコ糸をいてく木)」を作ります。ったチは、ヤマノクチ部でアンギンを編むのに使用させていただきます。

日時:10/26(日)13:00~16:00(随時参加可能)
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-地下ピロティ
料金:無料
入館料:不要(ただし、館内の作品を鑑賞される方は、共通チケットの提示または入館料が必要)
予約:不要

◇草から糸を作る

山のくらしのなかでは、それれの草木の特性を活かし、日の生活で活用していましたアケヤマの周辺で採れる草木から繊維を取り出して、糸を作ってまう。さままな草から糸を作り出す過程体験できます。

①草から糸を作る:アカソ編
昔から糸の材料として採取されてきたアカソ。山でアカソを採取し、葉を落とし、茎から繊維を含む表皮を剥ぎ取って、手で撚(よ)って実際に糸を作ってみましょう。草の採取から、繊維を取り出すまでの行程を作家と一緒に体験できる、初心者の方でも安心して参加できるプログラムです。

日時:7/19(土)9:00~10:30
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-地下ピロティ集合
料金:無料
入館料:不要(ただし、館内の作品を鑑賞される方は、共通チケットの提示または入館料が必要)
予約:要予約
持ち物:長靴、歩きやすい服装、軍手、熱中症対策品、持っている方は手刈鎌

②草から糸を作る:カラムシ編
カラムシをり取り、葉を落として茎を束ねてけます。その後、茎の表皮を剥ぎ取り、金属の刃のついた苧引き具を使って、表皮を削いで繊維を取り出します。その繊維をいてって糸をつくってみましう。草の採取から、繊維を取り出すまでの行程を作家と一緒に体験できる、初心者の方でも安心して参加できるプログラムです。

日時:7/26(土)9:00~12:00
場所:じゃまくら石公園駐車場(新潟県中魚沼郡津南町結東子)集合
料金:500円
入館料:不要
予約:要予約
持ち物:汚れてもいい服装、長袖長ズボン、軍手、帽子、飲み物、熱中症対策品

③草から糸を作る:イラ編
見倉
集落の山でイラをり取り、その場で葉を落とします。その後、「アケヤマ」へ移し、茎の表皮を剥ぎ取り、金属の刃のついた苧引き具を使って、表皮を剥いで繊維を取り出し、撚(よ)って糸をつくってみましう。草の採取から、繊維を取り出すまでの行程を作家と一緒に体験できる、初心者の方でも安心して参加できるプログラムです。

日時:10/18(土)9:00~12:00
場所:大栃の木・風穴駐車場(新潟県中魚沼郡津南町秋成10469-2)集合
料金:500円
入館料:不要
予約:要予約
持ち物:汚れてもいい服装、長袖長ズボン(イラは棘があります)、軍手、厚手のゴム手袋、帽子、飲み物、熱中症対策品
注意:活動中に自家用車で場所を移動していただきます。自家用車での移動が可能な方からご参加ください。

④草から糸を作る:オヤマボクチ編
事前
に採取させたヤマクチの葉を木のいて、い繊維を取り出し、撚(よ)て糸にしてみます。作家も初めてのチャレンジです。たして、うまくいくでしうか?

日時:10/25(土)10:00-12:00(随時参加可能)
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-地下ピロティ
料金:無料
入館料:不要(ただし、館内の作品を鑑賞される方は、共通チケットの提示または入館料が必要)
予約:不要

◇草木の枝葉を摘んでお茶にして味わう(ゲスト:地元の達人 中澤英正さん)

山をきながらハダエデ、アキグミ、クロモジ、シロヤギなど秋山郷でお茶としまれてきた草木の葉をんで、って、お茶にして味わいます。

日時:7/21(月祝)10:00~14:30(昼休憩含む)
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校- 1階受付に集合
料金:1,000円
入館料:共通チケットの提示または入館料が必要
予約:要予約
持ち物:長靴、歩きやすい服装、昼食(もしくは徒歩圏内の山源木工さんにお食事処があります)、熱中症対策品

◇草で縄を綯う

山のくらしのなかでは、それれの草木の特性を活かし、繊維として加し、日の生活で活用していました。いっしにアケヤマの周辺で採れる様々な草木を繊維として加てみましう。

①草で縄を綯う:スゲ編
昔から
などさままに活用されてきたスゲ。い草であるスゲを、のひらでわせて(な)います。みなさんがったは作品「ヤマノクチ」の素材として使用させていただきます。

日時:7/20(日)14:00~17:00(随時参加可能)
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-2階作業場
料金:無料
入館料:共通チケットの提示または入館料が必要
予約:不要

②草で縄を綯う:稲ワラ編
昔から
や草などさままな場具に活用されてきたワラ。ワラを木のいて、やわらかくしてから、のひらでわせて(な)います。みなさんが作った糸は作品「ヤマノクチ」の素材として使用させていただきます。

日時:9/23(火祝) 13:00~17:00(随時参加可能)
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-2階作業場
料金:無料
入館料:共通チケットの提示または入館料が必要
予約:不要

◇トチの実を食べる

寒冷によりなかった秋山郷では、大昔よりトチの貴重食糧として食べられてきました。トチのアクが処理何工程もあり食べるまでに大苦労ため、通してからはその加技術や々に衰退していきました。ヤマノクチ部では文紐解つつ、トチのいかにして食べるかを研究しています。

①トチの実の皮をむいて、灰合わせ(アク抜き)する
この地方で使われてきた「もじり」という木の具を使ってトチの皮を剥きます。その後アクきのためにわせます。後日、さらに流水にさらしてから調理に使うことができるようになります。

日時:9/28(日)10:00~12:00(随時参加可能)
場所:アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-2階中央広場
料金:無料
入館料:共通チケットの提示または入館料が必要
予約:不要

②トチの実を食べる研究会(ゲスト:地元の達人 稲見朋子さん)
秋山郷でも
雑穀つようになるまでは、トチのだけで団子を作って食べていたのではないかと想像します。そこでトチの実食歴史辿るように、灰合わせしたトチを使って、トチの100%雑穀入り、米粉入りと、さまざまなお団子を作って食べてみましう。

日時:10/19(日)13:00~16:00
場所:大赤沢集落民芸館(新潟県中魚沼郡津南町大赤沢丁145-2)
料金:2,000円
入館料:不要
予約:要予約


深澤孝史
1984年山梨県生まれ、北海道在住。様々な場に共在のためのもう一つの理念を仮設して実践していくプロジェクトを各地で実施。
主な活動として、2008年に鈴木一郎太とともにNPO法人クリエイティブサポートレッツにて「たけし文化センター」を企画。2011年より住人のとくいなことを運用することで文化的な活動の場をつくる《とくいの銀行》を取手、杏樹、札幌などで実施。埋もれた地域の歴史を現代に結びつけ直すことで、市民の主権獲得と歴史文化の主体的な選択を目指す《常陸佐竹市》を開基(2016、茨城県北芸術祭)。越後妻有の様々な民家に民泊をすることで生活調査をしてその成果を集めて博物館をつくる《越後妻有民俗泊物館》の開館(2015、大地の芸術祭)など。精神障害の方の通う事業所ハーモニーを、多様な現実(幻聴、妄想)を信じる態度が人間の信仰の起源を結びついているのではないかという仮説のもとアトラクション体験型施設として開く《かみまちハーモニーランド》(2018 TURNLAND)など。秋山郷は2022年より調査開始。

井上唯
1983年愛知県生まれ。各地に滞在して自然や風土、人々の営みから学びつつ、それぞれの土地がもつ素材に、手仕事を介した緩やか な思考と新たな視座を交えることで、この世界の在り方や繋がりを浮かびあがらせたいと考えている。 主な活動として、”編む”というシンプルな行為の積み重ねによって多くの参加者とともに会場全体を作り上げた《whitescaper》 (2014、2017、2021、ヨコハマ・パラトリエンナーレ)。地続きに存在する日々の「生活」と「制作」をひっくるめて見せた《”暮 らす”と”作る”のあわい》(2021、滋賀県立美術館)。白山信仰の地で、人と山との関係やその広大な信仰圏を水の繋がりによってカ タチ作った《山と、人と、信仰と》(2022、GO FOR KOGEI)。生まれ育った東三河地方を市民メンバーとリサーチする《”ほの国” を知るためのプロジェクト》(2022、国際芸術祭「あいち2022」)など。

Photo by Nakamura Osamu


アケヤマ-秋山郷立大赤沢小学校-

人間が生きるために必要な術を山から学ぶための新しい学校
かつて義務教育就学免除地域に指定された秋山郷で、何とか子供たちに教育を受けさせたいという地域の願いを受け、私設学校として大正13年に立ち上がった大赤沢小学校。その後は時代を経て普通教育の場として活用されてきたが、2011年に最後の児童が卒業し休校、2021年に正式に閉校した。2024年、その廃校を《アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-》として「人間が生きるために必要な術を山から学ぶための新しい学校」をオープン。これは秋山郷で培われた生きのびる知恵や技術を、アーティスト、住民、研究者とともに探究し学び、その過程で発見された資料や成果物を展示し共有していくための継続的な場でありプロジェクト。作家の深澤孝史監修のもと、各作家は秋山郷の風習・文化の徹底的なリサーチを行い、作品を制作した。さらに2階の元体育館の場づくりには建築家の佐藤研吾が加わることで各展示ブースそのものが作品として具体化された。これからも継続的な学びの場であり続けるために開館中はさまざまなワークショップやトークイベントを開催していく。

監修:深澤孝史
会場構成:一般社団法人コロガロウ/佐藤研吾

開館日時:7/19(土)~11/9(日)の土日祝 10:00-17:00(10月以降は16:00閉館)
料金:共通チケットまたは一般800円、小中学生400円

Photo Kanemoto Rintaro

お問い合わせ窓口

「大地の芸術祭の里」総合案内所
住所 〒948-0003 新潟県十日町市本町6-1, 71-2 越後妻有里山現代美術館 MonET
TEL 025-761-7767
E-mail info@tsumari-artfield.com
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