越後妻有里山現代美術館 MonETにて2023年より開催している連続企画展。会期毎にゲストキュレーターがアーティストを選定し、展覧会を開催しています。
大地の芸術祭は、美術を契機に地域を活性化すべく活動を行ってきました。更なる地域に根ざした芸術祭にしていくため、地域と芸術の新しい可能性を探り、未来を担う作家と出会い、新たな協働を生み出していきます。越後妻有里山現代美術館 MonETでは、ゲストキュレーターが広く今後の美術をひらいていくアーティストを選び、2か月ごとに個展を行います。2023年から長期にわたる連続企画展シリーズとして開催しています。
北川フラム(大地の芸術祭総合ディレクター)
【ゲストキュレーター】保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長) )
【会期】2026年1月24日(土)~3月22日(日)祝日を除く火水定休
【料金】一般1,200円/小中600円
※料金には、越後妻有里山現代美術館 MonET常設展示と企画展示鑑賞料含む。
※共通チケット対象期間は、共通チケットで入館可
※3月上旬頃まで一部作品の入替工事に伴い、通常料金の半額(一般1,200円→600円、小中学生600円→300円)
動画をつくって共有することが当たり前の映像文化の中で育ったアーティスト、それが倉知朋之介です。倉知がつくる映像作品では、彼自身が主演と演出を担当し、なにかに扮した人物が、よくわからない言語をペラペラと話しながらシーンがスピーディーに展開します。動きは全体にオーバーで、衣装やメイクのつくりも(あえて)雑な感じ。物語の内容がなんであるかは勝手に推測するほかありませんが、「笑い」を大事にしていることもあってか、見終わった後は、妙な満足感と荒唐無稽な印象とがない交ぜになった不思議な感覚が訪れます。
倉知が「制作」を始めたのは2009年、つまり中学生の頃。以来、自作の映像をYouTubeやVineなどにアップし、展覧会や舞台にメインフィールドを移した今でも、スケッチ的な映像のアップを続けています。それら作品=十数年に及ぶ制作を、倉知は、今回の展覧会で、「現在進行形で増築され続けている一つの巨大な建築物(作品)として捉え直したい」と言います。そのコンセプトを端的に表しているのが、展覧会タイトルです。
「終わりの決してない制作? なんだそれ」と笑い飛ばすもよし(でもきっとそこには、世界の真理を見定めることに対する潜在的な畏れがあるのでしょう)。「作品と、それをつくるところの人間の成長とはなんなのか」なんてことを考えるのもよし。そんな「開かれた作品」(ウンベルト・エーコ)として、皆さまのご来場をお待ちしています。
本展キュレーター 保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長) )
《ラズベリーフィールド》(2023)
《SOFTBOYS》(2025)
Photo Nanako Kobayashi
《ムシ図鑑》(2022)
倉知朋之介 (くらち・とものすけ)
1997年 愛知県出身、東京都在住
2024年 東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了
エンターテインメントへの批評性のもと自らが主演・演出を手がけた映像インスタレーションを制作している。TVドラマ、MV、あるいは映画といった広く知られた娯楽を引用して、真似るという原初的な誇張により笑いを巧みに引き起こす。日用品を取り入れた舞台装置や衣装を即席的につくり、日常世界を愉快なショウへと変容させて、自らが即興的にリズミカルな音を発することで意味/無意味のおかしさを暴露していく。倉知は笑いを基底とした芸術表現によって、近代以降に生まれた娯楽や人間性を実践的に自問する。
主な展覧会/パフォーマンス
2025年 KYOTO EXPERIMENT 2025 Echoes Now「SOFTBOYS〜だってまだまだ今来たばっか!〜」(京都)
2025年「神戸六甲ミーツ・アート 2025 beyond」(神戸)
2025年「パビリオン・ゼロ」葛西臨海公園(東京)
保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長) )
1976年茨城生まれ。慶應義塾大学大学院修士課程修了。2000年より20年まで東京国立近代美術館(MOMAT)に勤務。2021年より現職。企画した主な展覧会に「フランシス・ベーコン展」(MOMAT,2013)、「Logical Emotion: Contemporary Art from Japan」(2014-15年)、「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」(MOMAT、2016年)など。文化庁文化審議会文化政策部会臨時委員、毎日デザイン賞選考委員なども務める。
Photo by Kioku Keizo
Vol.1 2023年7月1日(土)~8月27日(日)
「マテリアルショップカタルシスの岸辺 十日町店 &『死蔵データグランプリ2022-2023』記録展」
作家:カタルシスの岸辺
ゲストキュレーター:椹木野衣(美術評論家)
Vol.2 2023年9月9日(土)~11月5日(日)
「版画報、道が動く」
作家:松元悠
ゲストキュレーター:保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長) )
Vol.3 2023年11月18日(土)~12月24日(日)
「続・並行小舟唄 翠のうつわ」
作家:竹﨑和征+西村有
ゲストキュレーター:塚本麻莉(高知県立美術館主任学芸員)
Vol.4 2024年1月13日(土)~3月10日(日)
「リバース ストリング」
作家:田中藍衣
ゲストキュレーター:檜山真有(キュレーター/リクルートアートセンター)
Vol.5 2024年4月13日(土)~6月9日(日)
「腰が重い」
作家:出津京子
ゲストキュレーター:保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長) )
Vol.6 2024年11月23日(土)~2025年1月13日(月祝)
「ここには危険がいっぱい」
作家:光岡幸一
ゲストキュレーター:檜山真有(キュレーター/リクルートアートセンター)
Vol.7 2025年1月25日(土)~2025年6月22日(日)【展示期間延長】
「無色の人」
作家:三宅感
ゲストキュレーター:椹木野衣(美術評論家)
Vol.8 2025年9月27日(土)~2025年11月30日(日)
「あなたたちとのむ、かごの中」
作家:大野綾子
ゲストキュレーター:塚本麻莉(高知県立美術館主任学芸員)
Vol.9 2026年1月24日(土)~3月22日(日)
作家:倉知朋之介
ゲストキュレーター:保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長) )
Vol.10 2026年4月11日~6月14日
作家:宮坂了作
ゲストキュレーター:椹木野衣(美術評論家)
Vol.11 2026年6月27日~8月31日
作家: 肥後亮祐
ゲストキュレーター:檜山真有(キュレーター/リクルートアートセンター)
Vol.12 2026年9月12日~11月23日
作家:臼井良平
ゲストキュレーター:塚本麻莉(高知県立美術館主任学芸員)
| 日時 |
Vol.9 2026年1月24日(土)~3月22日(日) 祝日を除く火水定休 10:00-17:00(最終入館16:30) |
|---|---|
| 場所 |
越後妻有里山現代美術館 MonET |
| 料金 | 一般1,200円/小中600円 ※共通チケット対象期間は、共通チケットで入館可 ※料金には、越後妻有里山現代美術館 MonET常設展示と企画展示鑑賞料含む。 ※3月上旬頃まで一部作品の入替工事に伴い、通常料金の半額(一般1,200円→600円、小中学生600円→300円) |