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観光 / 越後妻有を巡る

冬のアートを巡る旅。この時期におすすめしたい、日帰りモデルコース

あたり一面が雪に覆われる、越後妻有の冬。豪雪地ならではの見どころがたくさんあります。今回は1日で巡れるモデルコースをご紹介。冬でも暖かく鑑賞できる屋内の作品や、冬ならではの光景が楽しめる作品を中心にピックアップしました。

テキスト・編集:アソビュー

31 December 2019

中里エリアから十日町エリアへ

 

今回の旅は越後湯沢駅からスタート。駅周辺にはレンタカーの店舗が充実しているので、東京から越後妻有までは上越新幹線、そこから車で巡ることもできるので便利です。
まずは中里エリアを北上し、松代エリアの方へ向かいます。道の途中で作品が見られるのも、大地の芸術祭ならでは。日本有数の豪雪地帯でもある越後妻有は、冬には3メートルほどの雪が積もることもしばしばあります。車窓の景色とともに、アート巡りを楽しみましょう。

「Tunnel of Light」

四季折々の美しい景色とアートの融合。Photo:Osamu Nakamura

清津峡渓谷の美しい冬。

まず向かったのは、越後妻有を代表する名所のひとつである「清津峡渓谷トンネル」。全長750mのトンネルの途中に設けられた見晴らし台からは、雪化粧をした渓谷の様子が眺められます。駐車場からは少しだけ歩きますが、トンネルの中は雪が積もらないので足元も安心です。
終点のパノラマステーションで水鏡に映し出されるのは、白銀の世界。越後妻有の四季とアートが融合した、見ごたえ抜群のスポットです。(※1月15日~2月13日まで冬季休館)

スポット詳細

Tunnel of Light

アーティスト:マ・ヤンソン/MAD アーキテクツ
住所:清津峡渓谷トンネル(新潟県十日町市小出癸2126)
※作品鑑賞パスポートまたは共通チケットが必要です
http://www.echigo-tsumari.jp/artwork/periscopelight_cave

「日本に向けて北を定めよ(74°33’2”)」

すっかり雪に覆われた作品。Photo:Osamu Nakamura

清津峡から次の目的地に向かう途中、突如現れる大きな鉄の立方体と赤い鳥居。場の持つ概念を変容し、それを体験することで既成概念をを解く、リチャード・ウィルソンの作品です。イギリスにある作者の自宅を方角を替えずに移動させたというアートは、雪に覆われるとまた新鮮な表情を見せてくれます。

スポット詳細

日本に向けて北を定めよ(74°33’2”)

アーティスト:リチャード・ウィルソン
住所:新潟県十日町市桔梗原キ−1301(中里中学校隣)
http://www.echigo-tsumari.jp/artwork/set_north_for_japan_74332

「鳥たちの家」

高さ19メートルにもなる作品。Photo:Osamu Nakamura

隣にある温浴施設「ミオンなかさと」。

中里エリアから国道を通り、キナーレのある十日町へ向かいます。その道すがら見えてくるのが、光を反射して輝く「鳥たちの家」。高さ19 メートルにもなる天と地をつなぐ自然のメタファーは、信濃川や田畑が雪に覆われても変わらずに佇んでいます。
隣にあるのは温浴施設「宮中島温泉ミオンなかさと」。弱アルカリ性単純泉の天然温泉で、褐色のやわらかな泉質が特徴です。食事や宿泊もできるので、立ち寄るのもおすすめです。

スポット詳細

鳥たちの家

アーティスト:ジャウマ・プレンサ
住所:新潟県十日町市宮中己4197‎(ミオンなかさと周辺)
http://www.echigo-tsumari.jp/artwork/house_of_birds

「越後妻有里山現代美術館[キナーレ]」

キナーレの中心にも雪が降り積もります。

大地の芸術祭の拠点の一つ「越後妻有里山現代美術館[キナーレ]」。越後妻有の地域や自然、民俗、地形などをテーマに組み込んだ、体験型のミュージアムです。展示スペースは室内なので、冬の時期でもとても快適。シンボルにもなっている回廊の中心には雪が降り積もり、企画展では雪遊びなどのコンテンツが楽しめることも。時期によって展示の内容が変わるので、訪れる度に新しい発見がありそうです。

スポット詳細

越後妻有里山現代美術館[キナーレ]

アーティスト:原広司+アトリエ・ファイ建築研究所
住所:新潟県十日町市本町6-1
http://www.echigo-tsumari.jp/artwork/echigo-tsumari_kouryukan_echigo-tsumari_exchange_center

川西エリアから松代エリアへ

越後妻有の一番北に位置する川西エリアから、特に雪深い地域としても知られる松代エリアへ向かいます。

「光の館」

泊まることもできるアート「光の館」。Photo:Osamu Nakamura

光のアーティスト、ジェームズ・タレルの作品「光の館」。伝統的な日本家屋に光の作品を融合し、瞑想するための空間として作り上げられました。所々に設けられた窓や渡り廊下から見えるのは、どこまでも続く雪景色。冬の時期は生き物の気配すら感じない静寂の世界は、なおいっそうの非日常を感じさせてくれます。

スポット詳細

光の館

アーティスト:ジェームズ・タレル
住所:新潟県十日町市上野甲2891(ナカゴグリーンパーク内)
http://www.echigo-tsumari.jp/artwork/house_of_light

 

「帰ってきた赤ふん少年」

地元の人々の手によって衣替え。Photo:Osamu Nakamura

渋海川の川沿い、小荒戸集落の入り口に人々を迎えるように立つ40人の赤ふん少年。この地区で育った男の子たちは、赤いふんどしをしてこの小川を遊び場にしていたそう。そんなエピソードから生まれた作品は、冬になると地元の人たちによって、暖かい洋服が着せられます。色とりどりの服を着た赤ふん少年たちは、この時期ならではの風物詩です。

スポット詳細

帰ってきた赤ふん少年

アーティスト:関根哲男
住所:十日町市小荒戸
http://www.echigo-tsumari.jp/artwork/boys_with_red_lion_cloths_returned

「人 自然に再び入る」

なんだか不思議な人型のオブジェ。Photo:Osamu Nakamura

夏はツタに覆われていた大きな人型のオブジェが、冬になるとすっかり雪に覆われます。地域に住む人が増える願いを込められたこの作品、実は隠れたファンが多いのだとか。
松代へ向かう途中、うっかりすると見逃してしまいそうなこちらのアート。隣には蕎麦店があるので、これを目印に探してみても。

スポット詳細

人 自然に再び入る

アーティスト:トーマス・エラー
十日町市犬伏(蕎麦屋「松芋そば」駐車場横)
http://www.echigo-tsumari.jp/artwork/the_human_re-entering_nature

「まつだい雪国農耕文化村センター『農舞台』」

豪雪地ならではの知恵が詰まった建物。Photo:Osamu Nakamura

新潟県の山深くに位置する松代は、豪雪地の文化を語る上では外せない地域です。中には雪国にゆかりのある展示やアートがたくさん。窓やからは、冬の棚田の風景が眺められます。宙に浮いたように見える建物は、下のエリアに雪がかからないようにと工夫された雪国ならではの設計。
「農舞台」内にはレストラン「越後まつだい里山食堂」があります。平日は郷土料理をアレンジしたメニュー、土日は地元食材を使ったビュッフェがいただけます。

スポット詳細

まつだい「農舞台」

住所:新潟県十日町市松代3743-1
http://www.echigo-tsumari.jp/facility/base/nohbutai

「「森の学校」キョロロ」

低層部はすっかり雪に覆われて、まるで潜水艦のような外見に。Photo:Osamu Nakamura

里山の自然にちなんだワークショップも。

里山の科学館「「森の学校」キョロロ」も、冬はすっかり衣替え。低層の部分はすっかり雪に埋もれてしまいます。高さ34mの塔の部分だけが、まるで潜水艦のように雪の中から首を出した様子はなんとも不思議。雪に埋まっている部分の外壁は、5メートルの積雪重(1.5トン)を想定され造られているのだそう。建物の中は子どもから大人まで楽しめる展示になっており、里山の生物に関連した展示や豊富な体験プログラムが開催されています。

スポット詳細

越後松之山「森の学校」キョロロ


 

↓ 今回のモデルコースで訪れたのはコチラ ↓

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