越後妻有里山現代美術館 MonETにて2023年より開催している連続企画展。会期毎にゲストキュレーターがアーティストを選定し、展覧会を開催しています。
大地の芸術祭は、美術を契機に地域を活性化すべく活動を行ってきました。更なる地域に根ざした芸術祭にしていくため、地域と芸術の新しい可能性を探り、未来を担う作家と出会い、新たな協働を生み出していきます。越後妻有里山現代美術館 MonETでは、ゲストキュレーターが広く今後の美術をひらいていくアーティストを選び、2か月ごとに個展を行います。2023年から長期にわたる連続企画展シリーズとして開催しています。
北川フラム(大地の芸術祭総合ディレクター)
【ゲストキュレーター】檜山真有(キュレーター/リクルートアートセンター)
【会期】2026年6月27日(土)~8月31日(月)
【料金】一般1,200円/小中600円
※祝日を除く火水定休 ※8/12(水)は開館
※料金には、越後妻有里山現代美術館 MonET常設展示と企画展示鑑賞料含む。
本展の「カンサークイーン」というタイトルはトンマーゾ・ランドルフィによる同名SF小説に由来します。カンサーは蟹(座)と癌という意味を共有し、小説内でもカンサークイーンと名付けられた宇宙船は甲殻類と病気の比喩を往来し、物語が展開していきます。肥後亮祐もまた比喩に比喩を重ねてあるものとあるものを引き合わせ、飛躍させ、別の(これもまた!)比喩をつくりだすことを作品の主題としてきました。未知なるものや新たなるものへの想像力を特に大きな原動力としてきたSFというジャンルにおいて、ことさら、肥後はサイバーパンクというサブジャンルへの影響を隠しません。ストーリーや構造よりもイメージや世界観が前傾して、言葉を理解するための直観が言語よりも重要にもなってくる。そのようなサイバーパンク的話法は本展ではさらに推し進められ、話法そのものを制作方法へと取り込もうとします。
かつてアーティストはインフラのようなものをつくりたいと言いました、フリーポートを、サーバーをつくると言いました、スコアをつくると言いました、楽器をつくると言いました。しかし、これらのすべては比喩としての表現だと言います。私たちはアーティストの言葉を正しく理解する必要はなく、話法の違いを理解することが本展に、いや、この世界において求められるものだといえるのかもしれません。
《Sandy Island》「クリテリオム 97 肥後亮祐」展⽰⾵景(2020年、⽔⼾芸術館現代美術ギャラリー)Photo:仲⽥絵美
Osaka Directory 5 supported by RICHARD MILLE 肥後亮祐 2024年
写真提供:大阪中之島美術館
「想像の定規体〜蟹座までの距離を測ろう〜」
「光年」というのは私たちから星までを測る距離の単位です。想像するしかないまさしく天文学的な遠さとなるときに、既存の単位ではなく新たなる単位を必要とします。そう、単位とは私たちがあるものとあるものの間を想像するためのもの。このワークショップでは私たちの身の回りにあるものの長さを想像し、ものさしを作ります、そのものさしの単位をみんなで考えて、蟹座までの距離に想いを馳せてみましょう。
日時:8/2(日) 13:00~
会場:越後妻有里山現代美術館 MonETエントランスホール
料金:無料(入場料が必要)
※お申込みは近日中に開始いたします。
肥後亮祐
1995年北海道生まれ。2024年 京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程美術専攻構想設計領域 修了。博士(美術) 。「Google Map上に誤記載された幻島」や「実在しない単語」など、流通する情報における盲点を遺物と捉え、社会や個人が無自覚にまたは意図的につくりだす事象や状況を考察し新たなかたちでの継承を試みている。主な展覧会に個展「Osaka Directory 5 supported by RICHARD MILLE 肥後亮祐」(大阪中之島美術館、大阪、2023年)、個展「クリテリオム 97 肥後亮祐」(水戸芸術館現代美術ギャラリー 、茨城、2020年)、「Parallel Circuit」(東京藝術大学大学美術館 陳列館、東京、2025年)、「VOCA展2024 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─」(上野の森美術館、東京、2024年)、「828.45K Come & Go」(ソウル市立大学ギャラリー赤煉瓦、ソウル、韓国、2024年)など。
檜山真有(キュレーター/リクルートアートセンター)
1994年大阪府生まれ。2023年よりアートセンターBUGにて勤務。近年のキュレーションに、2023年「雨宮庸介個展 雨宮宮雨と以」BUG、東京。2023年「谷原菜摘子の北加賀屋奇譚」CCOクリエイティブセンター大阪など。10月からアートセンターBUGで開催する写真家の藤岡亜弥の個展を準備中。
Vol.1 2023年7月1日(土)~8月27日(日)
「マテリアルショップカタルシスの岸辺 十日町店 &『死蔵データグランプリ2022-2023』記録展」
作家:カタルシスの岸辺
ゲストキュレーター:椹木野衣(美術評論家)
Vol.2 2023年9月9日(土)~11月5日(日)
「版画報、道が動く」
作家:松元悠
ゲストキュレーター:保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長) )
Vol.3 2023年11月18日(土)~12月24日(日)
「続・並行小舟唄 翠のうつわ」
作家:竹﨑和征+西村有
ゲストキュレーター:塚本麻莉(高知県立美術館主任学芸員)
Vol.4 2024年1月13日(土)~3月10日(日)
「リバース ストリング」
作家:田中藍衣
ゲストキュレーター:檜山真有(キュレーター/リクルートアートセンター)
Vol.5 2024年4月13日(土)~6月9日(日)
「腰が重い」
作家:出津京子
ゲストキュレーター:保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長) )
Vol.6 2024年11月23日(土)~2025年1月13日(月祝)
「ここには危険がいっぱい」
作家:光岡幸一
ゲストキュレーター:檜山真有(キュレーター/リクルートアートセンター)
Vol.7 2025年1月25日(土)~2025年6月22日(日)【展示期間延長】
「無色の人」
作家:三宅感
ゲストキュレーター:椹木野衣(美術評論家)
Vol.8 2025年9月27日(土)~2025年11月30日(日)
「あなたたちとのむ、かごの中」
作家:大野綾子
ゲストキュレーター:塚本麻莉(高知県立美術館主任学芸員)
Vol.9 2026年1月24日(土)~3月22日(日)
「THE NEVER ENDING BUILDING」
作家:倉知朋之介
ゲストキュレーター:保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長) )
Vol.10 2026年4月11日(土)~6月14日(日)
「宮坂了作 ART 75歳」
作家:宮坂了作
ゲストキュレーター:椹木野衣(美術評論家)
Vol.11 2026年6月27日(土)~8月31日(月)
作家: 肥後亮祐
ゲストキュレーター:檜山真有(キュレーター/リクルートアートセンター)
Vol.12 2026年9月12日(土)~11月23日(月祝)
作家:臼井良平
ゲストキュレーター:塚本麻莉(高知県立美術館主任学芸員)
| 日時 |
Vol.11 2026年6月27日(土)~8月31日(月) ※祝日を除く火水定休 ※8/12(水)は開館 10:00-17:00(最終入館16:30) |
|---|---|
| 場所 |
越後妻有里山現代美術館 MonET |
| 料金 |
一般1,200円/小中600円
※料金には、越後妻有里山現代美術館 MonET常設展示と企画展示鑑賞料含む。 ※「2026年の越後妻有」共通チケット利用可 |