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大地の芸術祭が始まって22年。この間、越後妻有のために協働してくれた何人ものアーティストたちが旅立ちました。大地の芸術祭の思い出と共に、彼らの人と作品を偲ぶ展覧会シリーズを、越後妻有里山現代美術館 MonET 企画展示室にて開催します。
多くの国際展に参加、日本でも幅広く活動した。第2回大地の芸術祭で制作した越後まつだい里山食堂の《カフェ・ルフレ》は今も美しい。第6回ではエコール・デ・ボザール、東京芸大の学生、被災地の子供達とパフォーマンス《私と自然》を実現させた。
<過去出展作品> 「カフェ・ルフレ」2003年【公開中】
新潟県上越市に生まれ、教員をつとめながら制作、パフォーマンス活動を続けた。2008年、新潟在住のアーティストたちによる「雪アート・新潟ユニット」結成に参画。仲間たちと共にSNOWARTや「湯山の家」で積極的に作品を発表した。
<過去出展作品> 「本間惠子個展 ワタシ、二、ニジム、イタミ、ヲ、ミツメル」2018年【公開終了】
彫刻と絵画の間を自在に往還し、形式にとらわれないみずみずしさに満ちた多様な表現を生み出した。第2回大地の芸術祭で小学生58人と共に制作した《星の誕生》は初めての他者参加の作品。今も松之山学園の校庭にのこる。
<過去出展作品> 「星の誕生」2003年【6/2~公開】
アメリカ先住民チェロキーにルーツを持ち、アーティスト、詩人、政治活動家など活動は多岐に渡った。第1回大地の芸術祭ではかつて家があった痕跡を暗示する作品を松之山で制作。日本ではファーレ立川にパブリックアート作品がある。
<過去出展作品> 「※」2003年【6/2~公開】
童話のような物語性をもった親しみ深いブロンズ彫刻は、時に社会批判を孕んだ。第1回大地の芸術祭でナカゴグリーンパークに《レイチェル・カーソンに捧ぐ~4つの小さな物語》を制作。パブリックアートでも活躍した。
<過去出展作品> 「レイチェル・カーソンに捧ぐ 〜 4つの小さな物語」2000年【公開中】
第3回大地の芸術祭で儀明集落の空家を日々成長する《くじら屋根の美術館》に変え、注目を浴びた。第4回以降は犬伏集落で和紙職人・山本貢弘と創作和紙を開発、地場産業とすることを目指し「伊沢和紙を育てる」プロジェクトに取り組んだ。
<過去出展作品> 「くじら屋根の美術館」2006年【公開終了】 「伊沢和紙を育てる」2009年【公開終了】
高野ランドスケーププランニングを設立し、国内外で多くの公園や庭園を手掛けたランドスケープデザインの第一人者。まつだい「農舞台」フィールドミュージアムの城山一帯の環境プロデュースは仲間たちによって引き継がれる。
高野ランドスケーププランニング
第1回から大地の芸術祭に参加。第2回では下条地区と協働し《盆景-II》を、第3回では願入集落に《胞衣-みしゃぐち》を、第6回では何千枚ものカラスの羽を使った《うたかたの歌垣》を制作。いずれの作品も強烈な印象を遺した。
<過去出展作品> 「無戸屋」2000年【公開終了】 「盆景-Ⅱ」2003年【公開終了】 「胞衣―みしゃぐち」2006年【6/2~公開】 「うたかたの歌垣」2015, 2018年【公開終了】
第1回の《リネン》以来、ほとんどの大地の芸術祭に参加、越後妻有を愛した。旧東川小学校を舞台に第2回では《夏の旅》を、第3回では《最後の教室》を制作。第5回では被災地に取材した《No Man’s Land》を発表した。今夏、生前に計画した作品が実現される。
<過去出展作品> 「リネン」2000年【公開終了】 「夏の旅」2003年【公開終了】 「最後の教室」2006, 2009年【公開中】 「No Man’s Land」 2012年【公開終了】 「影の劇場 〜愉快なゆうれい達〜」2018年【公開中】 「森の精」2022年【7/30~公開】
日本の戦争加害の問題に画業を通して生涯取り組んだ。第4回大地の芸術祭で《アジアを抱いて―富山妙子の全仕事展1950-2009》を開催。日本の美術界では周縁を生きざるを得なかったが、いずれこの時代の日本最高の画家として評価されるだろう。
<過去出展作品> 「アジアを抱えて―富山妙子の全仕事展 1950〜2009」2009年【公開終了】
追悼メモリアルツアー:10月30日(日)詳細はこちら
イランに生まれ、社会的政治的抑圧から逃れオーストラリアに移住、活躍した。第1回大地の芸術祭で《雪の記憶に》をブナの森にインスタレーションした。第7回でオーストラリア・ハウスの庭に制作した《ガーディアン》は今も私たちを見守っている。
<過去出展作品> 「冬の記憶に」2000年【公開終了】 「You are here, Tokamachi Samue」2018年【公開終了】 「ガーディアン」2018年【公開中】
追悼メモリアルツアー:11月11日(金)詳細はこちら
映像作家から、より直接的な表現を求めて美術の世界へ。第1回大地の芸術祭では一栄夫人と共に住民と交流しながら「鉢の石仏」に《6つの徳の物語》を制作した。日本の芸術家とも親交が深く、その詩画集には大岡信、谷川俊太郎らが詩を寄せた。
<過去出展作品> 「6つの徳の物語」2000年【6/2~公開】
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